「訳注 真名子十景に就いての卑見」は、2003年(H15年)に、「西方町郷土史研究会」の編集で、西方町から発行されたものです。

「真名子十景に就いての卑見」は、明治時代に書かれた手紙文で、漢詩21首を書き溜めたノートともに、西方町真名子の洞雲寺の保管文書の中から、2001年(H13年)に住職・山内隆光氏により発見されたものです。手紙の書き手も宛先も、書かれた年月日も不明です。
「はじめに」から抜粋すると「郷土の先人たちが、当時の真名子村における風光明媚の地を、十景あるいは八景にまとめるための努力をした足跡の一端を、この冊子により知ることができます」。
明治時代の筆書きの手紙文は、近代古文書と呼ばれるほどの読みにくさで、西方町郷土史研究会が読解を行い、この冊子での発表となったそうです。
手紙文「……卑見」の現代語訳が冒頭に掲載されていて、その後ろに、漢詩21首から「真名子村八景」にちなんだ八首を選んだものに小松義邦氏が解説をつけています。

真名子在住の中村良一氏の手による真名子十景の水墨画が見事で、加えて1953・54年(S28・29年)の写真も数点掲載されていて、手紙文と漢詩で描かれている美しい風景が、見えてきます。
編集/西方町郷土史研究会
古文書書き起こし:荒川哲男
本文・概説執筆:小松義邦
絵ハガキ・諸資料:大森陽一
発行/西方町教育委員会(※発行当時は、上都賀郡西方町)
こちらの冊子は、栃木市の各図書館でご覧いただくことができます。
小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
――――――――――
栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。



























