小松義邦

古来からの信仰・行事・生活が見えてくる「西方町の民俗」

「西方町の民俗」は、栃木市編入前の「西方町」が「西方町史」に続いて2011年(H23年)に発行したものです。

1974年(S49年)~1993年(H5年)の19年にわたり、丸山茂氏が「広報にしかた」に「郷土の歴史」のタイトルで掲載していた記事(214回)が底本になっていて、全記事の内の「通史」は『西方町史』に譲り、「社寺・信仰と伝説」「生活」をまとめ直したものです。丸山氏の後継者のご承諾を得て、西方町郷土史研究会が改稿しました。

ほとんどの記事が1~2ページなので、とても読みやすいです。全123項目あります。

●「社寺・信仰(53項目)」
地元の信仰の中心「近津神社」について、なかなか他では目にすることができない、神楽・獅子舞・剣道・七五三・節分祭・ご神木などについてのわかりやすい紹介が項目別であり、貴重です。各神社の紹介ほか、十九夜さま・庚申さまなどの昔の信仰や、禁忌と迷信などについての掲載があります。

●「伝説(14項目)」
「小倉川のかっぱ」「河童の恩返し」の2記事にて、小倉川のかっぱ伝説の成り立ちが解説されていて、とても面白いです。ほかにも、「竜(たつ)の頭(かしら)」や「星の宮のお化け」など、地元に古来あって今はもう知る人が少なくなったお話も掲載されています。

●「年中行事と生活(56項目)」
このカテゴリーの大半は、西方町限定ではない、「日本では昔から…」という普遍的な内容なので、西方町の方でなくても充分楽しめてためになる内容となっています。

丸山氏の執筆開始が1974年(昭和49年)であったからこそ、当時の高齢の方から聞けたお話もはいっているのではないかと思います。失われる前に文字化することができて、こうした冊子の形で残せたことは、とても意味があると思います。

巻末に「本書の編集にあたり次の図書を参考にしました」と、68点の参考図書が掲載されていますので、底本の丸山氏の記述をベースに、西方町郷土史研究会による丁寧な確認・修正・追記などが行われたことがわかります。

2011年(平成23年)
B5・257P
底本/丸山茂「郷土の歴史」(「広報にしかた」連載)
編集/西方町郷土史研究会
  資料:大森陽一
  史料:荒川哲男
  撮影:古澤悦夫
  口絵:中村良一
  改稿・執筆:小松義邦
発行/西方町(※栃木市併合前)

こちらの冊子は、栃木市の各図書館でご覧いただくことができます。
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なお、西方公民館 窓口にて、1000円にて販売しています。
※ご来訪が難しい場合は、下記からご連絡いただければ、代わりに購入して郵送いたします。
 その場合は、1000円+送料430円をゆうちょ口座宛にお振込みいただく形となります。
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小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
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栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。

「伝説 八百比丘尼」は西方町真名子の古文書の読解文と口語訳の冊子です

「伝説 八百比丘尼」は1998年(H10年)に、西方町で発行されました。「第三回八百比丘尼サミット」の開催に間に合うように作成された冊子です。

真名子に古来から伝わる八百比丘尼伝説(真名子では「おびくに」と呼びます)の元となった古文書「眞名古舊傳夢物語」「五代尊八百比丘尼畧縁記(勧進怗付き)」の読解版と口語訳、そして詳細な解説が掲載されています。

下部に口語文が載っているのでとても読みやすく、丁寧で多岐にわたる解説があるため、お話をしっかりと理解することができます。
今(2025年春)では、多くの八百比丘尼伝説の研究書・研究論文が扱う、貴重な一冊となっています。

一緒に、お子さんでも読める「真名子の里のおびくにさま」という小冊子も作成されました。

1998年(H10年)
B5版・217P
編集/誇れるまちづくり21人委員会
  (編集委員長 小松義邦)
発行/西方町(※栃木市併合前)

こちらの冊子は、栃木市の各図書館でご覧いただくことができます。

※この26年後の2024年に小松義邦氏が発行した「真名子の里『伝説 八百比丘尼』を追う」も、読みごたえのある、興味深い内容となっています。

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小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
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栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。

「訳注 真名子十景に就いての卑見」は明治時代の手紙文

「訳注 真名子十景に就いての卑見」は、2003年(H15年)に、「西方町郷土史研究会」の編集で、西方町から発行されたものです。

「真名子十景に就いての卑見」は、明治時代に書かれた手紙文で、漢詩21首を書き溜めたノートともに、西方町真名子の洞雲寺の保管文書の中から、2001年(H13年)に住職・山内隆光氏により発見されたものです。手紙の書き手も宛先も、書かれた年月日も不明です。

「はじめに」から抜粋すると「郷土の先人たちが、当時の真名子村における風光明媚の地を、十景あるいは八景にまとめるための努力をした足跡の一端を、この冊子により知ることができます」。

明治時代の筆書きの手紙文は、近代古文書と呼ばれるほどの読みにくさで、西方町郷土史研究会が読解を行い、この冊子での発表となったそうです。

手紙文「……卑見」の現代語訳が冒頭に掲載されていて、その後ろに、漢詩21首から「真名子村八景」にちなんだ八首を選んだものに小松義邦氏が解説をつけています。

真名子在住の中村良一氏の手による真名子十景の水墨画が見事で、加えて1953・54年(S28・29年)の写真も数点掲載されていて、手紙文と漢詩で描かれている美しい風景が、見えてきます。

編集/西方町郷土史研究会
  古文書書き起こし:荒川哲男
  本文・概説執筆:小松義邦
  絵ハガキ・諸資料:大森陽一
発行/西方町教育委員会(※発行当時は、上都賀郡西方町)

こちらの冊子は、栃木市の各図書館でご覧いただくことができます。

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小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
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栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。

「伊勢参宮道中日記」から200年前が見えてきます

「伊勢参宮道中日記」は2003年(平成15年)に、西方町で発行されました。町内に残る江戸から明治の旅日記など4冊を、読み下し文にして、解説をつけて、冊子にしたものです。「西方町郷土史研究会」が編集を行い、代表の荒川哲男氏と小松義邦氏が執筆を担当しました。

口語訳ではなく読み下し文なので、誰もがすらすら読めるものではないですが、筆書きの難読な古文書をここまでの形にされた苦労はいかばかりかと思います。資料的価値がとても高い冊子です。

また、当時の旅先で得られたさまざまなものの写真がたくさん掲載されていて、カラーで掲載されているものもあり、楽しめます。

掲載内容は下記の4つです。

◎1832年(天保3年)「伊勢参宮道中日記」
19歳の青年が書いた、7人でまわった77日間の旅の記録です。
奈良、四国の金毘羅宮、大阪、京都、長野の善光寺、伊勢神宮などを巡っていて、「長時間歩き続けた247の宿場名、宿場間の距離、宿泊・休憩先の屋号、氏名、名所旧跡の当時の様子や伝説もしたためられていて、読んでいて心楽しいものがあった(あとがきより)」というものです。

◎1875年(明治8年)「伊勢参宮道中日記」
総勢25名の旅の道中記録です。人力車や鉄道を使用した記録も残っています。

◎1889年(明治22年)「伊勢参宮・善光寺詣の、旅行資料」
真名子から伊勢参宮、金毘羅宮、善行寺などをめぐった旅の、日記ではなく、旅行資料を掲載しています。

◎1897年(明治30年)「道中日記」
3名で栃木から汽車に乗って、伊勢参宮、奈良、四国の金毘羅宮、広島の厳島神社、大阪、京都などを旅した日記です。

2003年11月(平成15年)
A4・154P
編集/西方町郷土史研究会
  代表・読み下し・執筆/荒川哲男
  編集・校正・執筆/小松義邦
  道中地図作成/中村良一
発行/西方町教育委員会(※栃木市併合前)

こちらの冊子は、栃木市の各図書館でご覧いただくことができます。

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小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
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栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。

歴史読本読者コーナーに掲載された「伝説の里真名子と八百比丘尼伝説」

「歴史読本」の1997年(平成9年)7月号の読者コーナー「れきどく故郷(ふるさと)紀行」に掲載された、小松義邦氏の投稿「伝説の里真名子と八百比丘尼伝説」がこちらです。

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小松義邦氏 略歴
栃木市西方町の郷土史家。
研究対象/真名子の八百比丘尼伝説、皆川広照・皆川氏、西方町の歴史・西方氏ほか
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栃木市編入前の西方町にて、町教育員会からの委嘱で1998年(H10年)に西方町郷土史研究会を発足し、史料集めや古文書解読に励む。2011年(H23年)発行の「西方町史」編さん時には一部の執筆を担当し、その後の町発行の「西方町の民俗」の編集も担当するなど、行政から信頼を寄せられる。研究成果を地元に残そうと、私家版として多数の冊子を発行し、地域の図書館への寄贈や、一部の書籍は地元小中学校の生徒に無償での配布なども実施。栃木市皆川町の「皆川地区街づくり協議会 歴史文化部会」からの委託を受けて「皆川広照伝」を復刻。郷土史を研究し、冊子を発行し続けている。